こんにちは!ふきよせです。
和菓子屋さんに併設された喫茶スペースや、お祭りなどの催し物会場などで、お抹茶と和菓子がいただける機会がありますよね。
私はとくに野点(のだて、野外の茶会)が好きです。
「行ってみたいけれど、作法がわからないから無理。」
「無作法と他の人に何か言われたらどうしよう。迷惑になるかもしれない。」
そんなふうに思って、あきらめてしまっている茶道未経験者さんもいらっしゃるかもしれません。
確かに、全く茶道の作法を知らなければ、敷居が高く感じられると思います。
基本的なお抹茶とお菓子のいただき方をお伝えしますので、ぜひお抹茶体験に挑戦してみてください。
あくまでもお座敷でのお茶会ではなく、催事や喫茶店などで気軽にいただくときの作法です。
抹茶の飲み方の作法
茶道の作法というと、お茶碗を回して飲んだり、何回かに分けて飲んだり、と決まり事がたくさんあって、その決まり事を間違えてはいけないようなイメージがあります。
けれど、一番大切なことは決まり事を守ることではありません。
茶道は一期一会(いちごいちえ)の精神を大切にしています。
その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、お互いに誠意を尽くすという考え方です。
ですから、その場の雰囲気を楽しみながら、お茶を差し上げる側もいただく側も気持ちよく過ごせるように努めることが、最も大切な作法だと感じます。
お茶をいただくときは、お茶を点ててくださる方々への配慮をしましょう。
貴金属はお茶碗を傷つけてしまう可能性があり、長い物はお茶碗を倒してしまう可能性があるためです。カチッとあたるだけで、欠けてしまったり、表面が削れてしまったり。
高価なお茶碗は、傷つけると大変なことになりますので、必ず外しましょう。
・お隣の方より先にもらったときには、お隣の方に「お先に」と一声。
(喫茶店や喫茶スペースでは言わなくていいですw)
・お茶を点ててくれた人が目の前にいらっしゃったら、「お点前頂戴いたします」
・帰るときは、「大変おいしく頂戴いたしました」「ありがとうございました」など。
たくさん話す必要はありませんが、自分が逆の立場でお相手が無言だったら、「おいしくなかったのかな」「気に入らないのかな」と心配になってしまいますよね。ちょっと緊張するかもしれませんが、しっかり受け答えをしましょう。
お抹茶の作法ではお菓子をいつ食べるの?
喫茶店などでしたら、お菓子を食べながら交互にお抹茶を飲んでも、良いと思います。お好きなようにされたら良いでしょう。
しかし、茶道の作法ではいけないことなので、心の片隅に覚えていてください。
お菓子の後、お茶をいただくのが一般的です。
先に甘いお菓子を食べると、口の中に甘味がほんのりと残り、お抹茶のおいしさが一層引き立つのです。主役はお茶で、お菓子は名脇役ということですね。
また、空腹のときにお抹茶をいただくと、胃への刺激が強いので、負担を和らげるために先にお菓子を食べるともいわれています。
お菓子は、懐紙という和紙の上にのって提供されることがほとんどです。
和菓子の食べ方については、こちら→
お菓子を食べ終わったら、懐紙は折りたたんで持っていましょう。後で使います。
お抹茶の作法ではお茶碗を回すの?
畳や毛氈(もうせん:赤い絨毯)の上に正座をしている場合、お茶碗やお菓子は畳に置いて出されます。
椅子に座っていて机がある場合には、机に置いて出されます。机がない場合は、手渡しで受け取ります。
お茶碗を回すのは、茶碗の正面を避けて口をつけるためです。
茶碗の正面には、絵柄が描かれていたり、一番装飾が多くなっています。茶碗の正面を汚さず、茶碗を大切にするために、正面を避けて飲みます。
② 左手の上で、時計回りに90度ずつ2回、お茶碗を回します。そうすると茶碗の正面が反対側に向きます。
③ 3~4口で飲み、最後に「ずっ」と音を立ててすすります。「吸いきり」といって、飲み終わった合図です。実際は何口で飲んでもかまわないと思います。
④ 飲み口についた抹茶を指先でぬぐいます。ぬぐった指先は懐紙(お菓子ののっていた紙です!)で拭き取ります。抹茶は服につくと取れにくいので気をつけてください。
⑤ 左手の上で、先ほどとは逆の反時計回りに90度ずつ2回、お茶碗を回します。茶碗の正面が元に戻ります。
お茶碗を返すときは、もう一度、右手で茶碗を取って左手にのせ、左手の上で時計回りに90度ずつ2回、お茶碗を回します。正面が相手側になっていたら、正解です。
喫茶店などでしたら、正面が自分の方を向いたままで大丈夫です。
わかりやすい動画を見つけました↓「拝見」というお茶碗の見方も録画されています。
抹茶の飲み方のまとめ
流派によって作法に多少の違いがあります。
自分と異なる作法をしている方がいらっしゃっても、そういう流派かもと思うぐらいで、気になりません(不勉強なだけともいえますがw)
堂々となさっていれば、細かい作法は気にされないと思います。
もしどうしてもわからないことがあったら、周りの方に聞いてしまいましょう。
せっかくのおいしいお抹茶とお菓子なのですから、その場の風情や雰囲気を楽しむことに集中してくださいね。
すてきな茶道体験ができることを祈っております。
最後までお読みいただきありがとうございました◎