本物の江戸切子が欲しい!有名なメーカーやブランドは?選び方のコツ

江戸切子

こんにちは!ふきよせです。

キラキラとした反射が美しく、涼しげで人気のガラス器、江戸切子。
日本の伝統的な工芸品としても、有名です。

先日、友人2人と話していたときに、江戸切子の話になりました。

Aちゃん「夏に還暦を迎えるお父さんに、江戸切子のグラスをプレゼントしようと思うんだけど、どこで買ったらいいかよくわからないのよね。カガミクリスタルが有名っぽいな~と思ったんだけど…」

Bちゃん「カガミクリスタルって、マシンメイドだから、江戸切子じゃないらしいよ?」

Aちゃん「えー?そうなの?じゃあ、有名なブランドってどこ?」

あーーーー…
2人ともいろいろと勘違いしているぅ…(+_+)

たしかに、工芸品とか器とかの業界って、ブランドとかメーカーとか問屋とか、ごちゃごちゃしていて、かなりわかりにくいんですよね。

2人が勘違いしてしまうのも、無理はありません。

江戸切子のメーカーについて、ご説明します。
本物の江戸切子が欲しいのなら、ぜひとも知っておきましょう。

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江戸切子の有名ブランドって?

切子とは

切子とは、ガラスをカットして装飾を施す技法の1種のこと。

縦方向に回転する切削工具(ホイール)を使って、ガラスを削ります。
この手の技法は、日本独自の技法ではなく、世界各国で古くから伝わっています。

江戸切子とは

実は、「江戸切子」というくくりそのものが、ブランドなんです。
江戸切子とは、地域ブランドの1つの名称です。

切子が施されたガラス製品の中でも、江戸時代以降、関東地方で盛んに生産された製品が、江戸切子です。

現在、江戸切子は、江戸切子協同組合の登録商標となっています。
ですから、組合に所属していないメーカー(製作所)は、江戸切子と名乗ることはできません(;´Д`)

江戸切子の見分け方

切子製品が江戸切子かどうかを見極める方法として、ちまたでは「江戸切子は、被せられている色ガラスの厚みが薄い」「江戸切子には、クリスタルガラス(鉛入りガラス)が使用されている」などといわれたりしています。

江戸切子には、しっかりと組合が定めた、江戸切子の定義があります。

組合の定める「江戸切子」の条件は、次の通り↓

  1. ガラスである
  2. 手作業
  3. 主に回転道具を使用する
  4. 指定された区域(※江東区を中心とした関東一円)で生産されている
江戸切子協会組合公式ウェブサイトより

これらの条件からは、「色ガラスの厚み」や「クリスタルガラス」の必要性は、まったくないんですよ!

実際、透明なガラスをカットした江戸切子も、クリスタルガラスではなくソーダガラスが使われている江戸切子も、たくさん出回っています。

たしかに、江戸切子独特の模様はありますし、やわらかくて削りやすいクリスタルガラスが好まれる傾向はあるのですが、これだけでは、一概には断言できません。

江戸切子かどうかを判断するには、販売元や製造者の証明が重要になってきます。
基本的には、桐箱の箱書き(箱に書かれているサインや印)、本体のサインなどで判別します。

ですから「絶対に本物が欲しい」というのなら、信頼できるお店で購入するのが1番です。

伝統的工芸品とは

さらに江戸切子は、日本で唯一、伝統的工芸品に認定されているガラス工芸品です。

伝統的工芸品とは、「伝統的工芸品産業の復興に関する法律(通称、伝産法)」に基づいて、経済産業大臣によって指定された工芸品のことです。
認められた製品には、「伝」の字の書かれたシンボルマークのシールが貼られていることも。

認定されるための細かい条件はいろいろとあるんですが、重要で特徴的な条件が「100年以上の歴史があり、現在でも継続している」こと

なんと、江戸切子が、この伝統的工芸品に認定されたのは、2002年です。

そう、つい最近のことなんですよ~!

日本でのガラスの歴史は、まだまだ浅いということになりますね^^;

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江戸切子のメーカー

江戸切子を制作しているところは、大きくわけて、3つあります。
大手メーカー、加工所製作所、個人作家です。

大手メーカー カガミクリスタル

江戸切子の制作を大々的に名乗る大手メーカーは、カガミクリスタルのみです。

カガミクリスタルは、クリスタルガラス製品を製造販売する会社で、皇室御用達。トップシェアをほこります。

大きな吹きガラス工場を所有していて、ガラス素地(そじ、切子などの装飾技法を施す前の、もとになるガラス製品)そのものを、自社工場で作っています。

切子以外にも、グラヴィール(切子よりも小さな切削工具を使う彫刻技法)、サンドブラスト(砂を吹き付けて削る技法)、機械を使った切削など、さまざまな装飾技法を施せる施設があり、それぞれの工程で熟練の職人さんが対応しています。

つまり、カガミクリスタルの江戸切子は、たくさんある商品の中の「江戸切子」という1つのシリーズということになります。

カガミクリスタルの江戸切子は、おかかえの切子士さんたちが、1つ1つきちんと手作業で作っている製品です。
また、江戸切子協同組合に所属する有名な伝統工芸士に依頼して、作ってもらっている製品もあります。

伝統工芸士、鍋谷聰氏によるガラス器↓

加工所製作所

加工所製作所は、江東区、墨田区、葛飾区、江戸川区など、組合の定める地域にある、ガラス加工に特化した工房です。
いわゆる職人さんが働いている場所になります。

製品には、「△△硝子」と表記されていることが多いです。

通常は分業制なので、別の会社が作ったガラス素地を購入し、カットのみを行っています。
少ないですが、吹きガラス工房を所有していて、ガラス素地を自社で作っている会社もあります。

デザインや色に、工房ごとのこだわりと特徴があります

各社でデザインした模様や代々伝わる模様を、所属する職人さんたちが加工しています。
ですから、1つのデザインを、数人の職人さんたちで分業して作ることもあるんです。

すべて手作業ですが、ある程度の数の量産を視野に入れて製造されているので、同じ物を複製して作ることもできます。

個人作家

職人さんが個人の名義で作っている物、または、職人ではなく作家として独立した人が作っている物があります。

この場合、個人がデザインから制作まで、一貫して作っていることが多いです。
工房製品と同じように、ガラス素地を購入して、加工のみを行っている人がほとんどですが、まれに、吹きガラス工程も自分で行っている強者もいます。

個人の場合、もはや芸術家、アーティストです。

「この模様は○○さんだよね」というような、個人が特定できるほど、個性がにじみ出た切子作品になります。

個人名を出すときは、所属している工房の製品とは、まったく違う作風で作っているという職人さんも少なくありません。

1点物、数量限定といった希少性のある品が多く、価格も高めになります。

江戸切子の選び方

大手であろうと個人であろうと、すべて手作りということには、変わりありません。
そういう意味では、どれも1点物と呼べるでしょう。

大きな違いは、同じデザインを量産しているかどうかだと感じます。
数が多い順に、カガミクリスタル>工房製品>個人作品です。

選び方のコツは、ガラス器を使う状況に合った、江戸切子を見つけること。

ちょっと、想像してみてください^^

ディナーで使う10客のワイングラスを揃えたかったら、確実に同じデザインが手に入るカガミクリスタルがいいですよね。
万が一割れてしまっても、また買い足すこともできます。

毎晩その日の気分でグラスを選んで、ゆっくりとウイスキーをたしなむ習慣があるのなら、さまざまな工房のロックグラスをコレクションしてみてはいかがでしょう?
大人っぽくてカッコイイですよ。

茶道具として使う菓子器や香合なら、他の人とかぶってしまうのは困りものです。
作家物なら、一生大切にしたくなる逸品が見つかるかもしれません。

まとめてみると・・・↓

カガミクリスタルがいい場合

・たくさん数を揃えたい
・必ずペアで欲しい
・割れてしまったときに、同じような製品が欲しい
・ブランド志向

工房製品がいい場合

・デザインの違う酒器(ロックグラスやおちょこなど)を、コレクションしたい
・ちょっと変わったカラーが欲しい
・お気に入りの一品を探したい
・お揃い、または似ているデザインのペアが欲しい
・料亭で使う器を探している

個人作品がいい場合

・唯一無二の品が欲しい
・茶道具を探している
・高級料亭で使う器を探している
・美術品として価値あるものが欲しい

もちろん、大手カガミクリスタルでも数量限定はありますし、作家物でも似たようなデザインをたくさん作っていることもありますが…

プレゼントで探しているのなら、贈る相手が使っているシチュエーションを想像して、選んでみましょう^^

江戸切子のメーカーのまとめ

長くなったので、ざっくりとまとめてみます。

・江戸切子は、地域ブランドの1つ
・江戸切子は、江戸切子協同組合の組合員にしか、名乗ることが許されていない
・メーカーは、大手カガミクリスタル、加工所製作所工房、個人作家の3種類
・選ぶときは、使うシチュエーションに合わせて選ぼう

私は、カガミクリスタルの商品の中にもお気に入りがありますし、お気に入りの工房もありますし、毎回展覧会に足を運ぶ大好きな作家さんもいます(*ノωノ)

まんべんなく好きですw

はじめは、どれも似たように見えてしまうんですけど、たくさん見ていると「これステキ!」と、ついつい反応してしまう物が出てきます。

そうすると、だんだん自分の好みがわかってきますよ♪

あなたのお気に入りの江戸切子が、見つかりますように。

最後までお読みいただきありがとうございました◎

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