こんにちは!ふきよせです。
お正月に、せっかく家族みんなで集まったのに、「テレビばっかり見ていてお正月らしいことを何もしていない」なんてことになっていませんか?
ゆっくりくつろぐことは、もちろん大切です。
大人たちは仕事で、子供たちは勉強や部活で、普段は慌ただしい日々を過ごしているのですから。
でも、少しくらいお正月らしいことをして、家族みんなで楽しめる時間があるというのも、贅沢でステキなお正月の過ごし方なのではないでしょうか?
ここで、書き初めをすることをご提案します♪
「中学生以来、習字をやっていない!」という大人は多いのではないでしょうか?
今年のはじめは、有名モデルさんがおうちで書き初めをしたとSNSにのせ、話題になっていましたね。
子供の頃は面倒だと思っていたとしても、大人になるとおもしろいと感じたり、新しい発見があったりするものです。
意外と習字にはまってしまうかもしれません。
もし、おうちに書き初めの宿題が出ているお子さんがいて、まだ宿題を終わらせていなかったら、一石二鳥です。
これを機に宿題を終わらせましょう。
お正月に書き初めをする意味
書き初めとは、新年が明けて初めて筆で書や絵をしたためることを言います。一般的には1月2日に行われます。
昔は、稽古始め、仕事始めなど、なんでも2日から始めたことは長続きするとされ、年初めの行事は2日から行われていたので、その名残と考えられています。
書き初めは吉書ともいわれ、その年の恵方(縁起の良い方角)に向かって、その年に初めてくんだ水(若水)を使って、めでたい言葉や詩歌を書いたのがはじまりといわれています。
もともと書き初めは、宮中で行われている儀式でした。昔から日本では、習字が最高の学問の一つと考えられていて、高貴な人たちのたしなみだったのです。
江戸時代に寺子屋が普及し、明治以降は学校教育で習字が重要視されるようになり、庶民の間にも書き初めの風習が広がりました。
お正月に書いた書き初めは、小正月(1月15日頃)に神社などで行われる火祭り、どんと焼きにて燃やします。燃えた灰や炎が高く舞い上がれば上がるほど、字が上達するといわれています。
お正月に書き初めで書く言葉の選び方
現在の書き初めでは、お正月にまつわる言葉、一年の抱負、目標などが多く書かれています。
お正月に書き初めをされるのならば、物事が長続きするとされている1月2日に、一年の目標やぜひとも達成したいことを書にしたため、祈願してみましょう。
真面目に書きたいと思う方なら、四字熟語は無難でよい言葉がたくさんあります。
四文字ながら、四文字以上の意味を含むので、意思表明には最適です。
一年間、心がけたいことでもいいですね。
いつもは一人暮らしをしていて、お正月に休暇で帰ってきている学生さんならば、たくさん目標があるでしょう。
受験生でしたら、書くべき言葉は決まっていますね。
婚活中のお兄さん、お姉さんでしたら、出会いにまつわる言葉がよいでしょう。
お子さんでしたら、食べたいものや食べられるようになりたいものでもいいかもしれません。
それぞれが選んだ漢字やひらがなの成り立ちを調べてみてもおもしろいです。字の成り立ちを知ると、字の持つ意味も覚えやすくなります。
また、四字熟語などは「なぜその熟語が生まれたか」という歴史的逸話や背景があります。言葉の起源や由来を調べて知ることも、お子さんのお勉強になりますね。
注意:家族みんなで始めると、ついつい熱中しがちですが、書き初めの宿題で書く文字が決まっているお子さんは、お手本をしっかりみて、宿題を仕上げてしまいましょうね。
書初めでうまく書くコツ
子供の頃は、お手本のとおりにそっくり書かなければならないものだと思っていましたが、書き初めの本質はそのようなものではありません。
気持ちを込めて、書にしたためる。それでよいのです!
ですから、文字に集中して思い切って書きましょう。
それでもやっぱり上手に書きたいと思ったりしますよね。
とくに宿題の場合は、後で学校の教室や廊下に貼り出されることもあるでしょうから。
文字を書き始める前に、毛筆になれるためのウォーミングアップをしましょう。
墨と紙がもったいないので、筆には水をつけ、新聞紙に何回も書きまくるのがおすすめです。
横一文字、縦に一本、八の字、レの字、反転させたレの字、くるくるとつながる円をたくさん書きましょう。大きさや縦横の比率をかえて、どんどん書きます。
すると、その筆への力の入れ具合がわかるようになります。
私がうまく書くコツとして気を付けていることは3つあります。
迷いが生じると、よれよれとした字になったり、弱い線になったりします。
少しくらいかすれても、勢いのある字の方が堂々としていて、うまく見えます。
そして、それぞれの文字を図形として見てみます。するとその文字は、丸っぽく見えたり、四角に見えたり、逆三角形っぽく見えたりします。
画数が多ければ、黒っぽくて密度のある図形ですし、画数が少なければ、白っぽくて密度の少ない図形をイメージします。
よいバランスは、それらの図形を紙も上においたときに、かっこよいと思う大きさや配置といえます。もちろん個人の主観でよいと思います。
そのかっこよいと思う配置の中に、文字を納めるように書きます。
とめるところは止まって時間も止めます。はらうところははらって余白と時間を感じてみましょう。はねるところは次の画に繋がるように意識します。
これらを意識して書くだけで、一文字の中にも、文字間の中にも、筆運びのリズムが生まれ、躍動感のある字が書けるようになります。
字は書いた人の人柄を表します。
未だに就職活動やアルバイトの面接で、手書きの履歴書を求められることがある理由は、筆跡から応募者の人となりを知ろうとしているからです。
お手本通りに書くこともよいですが、自分がかっこよいと思う字を追及して、思いきって字を書けるようになることのほうが大切なのではないかと、私は思います。
また、そのような堂々とした字を、人はうまい字だと思い、感心するのではないでしょうか?
書き初めのまとめ
中学3年生の頃、受験を控えた冬に書き初めの宿題が出て、「こんなときにまで先生たちは何をさせるんだ…」とげんなり思ったことがあります。
そのときはできるだけ時間をかけたくなかったので、「一発で書いて終わらせてやる!」とすごく集中して一枚を書きました。その適当(?)に書いた書き初めは、見事賞に選ばれ、金色のシールが貼られました。とても複雑な気分になったことを思い出します。
大人になって、仕事で毛筆を使って字を書く必要が出てきて、日本の文字の奥深さを感じ、もっと幼い頃から習字をやっていればよかったとしみじみ思います。
お手本を追いかけるだけではなく、自由に書くことを楽しめていたら、字を書ける喜びがわかると思います。
お正月にお時間がございましたら、字を書ける喜びを、家族みんなで分かち合っていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました◎