こんにちは!ふきよせです。
節分になると、家々の玄関や門に柊鰯(ひいらぎいわし)が飾ってあるのを見かけます。
またこの季節が来たんだなぁと思います。
今はすっかり季節の飾り物として認識しています。
しかし、引っ越してきたばかりの頃は、「何この怖いおまじないみたいなもの…」とびっくりしました。
私のように、お住まいの地域によっては柊鰯の風習を知らない方もいらっしゃるかもしれません。
見たことはあるけれど、意味はわからないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
昨今は節分にまつわる食べ物といえば恵方巻が有名ですが、日本にはもっと以前から節分に鰯を食べる風習もありました。
柊鰯を飾る意味と作り方を、飾り方とあわせてご紹介します。
節分に柊鰯を飾る意味
柊鰯とは、柊の木の枝に焼いた鰯の頭を挿した飾りで、家の門口に魔除けとして飾ります。
柊はモクセイ科の常緑広葉樹で、光沢があって鋭いとげとげしい葉が特徴です。
古くから邪鬼の侵入を防ぐとされていて、家の表鬼門(北東側)に鬼門除けの庭木として植えられてきました。実際に葉の棘は刺さると痛いので、防犯目的でも生垣に利用されている庭木です。
鰯は沿岸性の回遊魚で、日本では飛鳥時代からなじみのある魚です。漢字が魚偏に弱いと書く理由は、水揚げするとすぐに弱って腐ってしまうからという説があります。
鬼は、柊の棘が目に刺さるので柊を嫌い、七輪で鰯を焼いたときの煙とにおいを恐れると信じられていました。
ですから、鬼が家の中に入らないように、鬼の嫌いな物を門口に飾ったというわけです。
古くから、尖った物やにおいのきつい物は、魔除けとして飾られてきました。
ニンニクや唐辛子を飾る国や地域もありますね。
柊鰯は平安時代の風習に由来するとされています。
土佐日記(中学生くらいの国語に出てきましたでしょうか?日本最古の日記文学です)の中に、お正月のしめ縄に柊とボラの頭を挿して、家の門に飾る記述がでてきます。
また、「鰯の頭も信心から」ということわざがありますね。
第三者から見ると鰯の頭のようなつまらないものでも、信仰の対象となれば尊いものに見えてしまうという、信仰心のふしぎさを意味することわざです。
このことわざは、柊鰯の風習から生まれました。
節分の柊鰯の作り方
①鰯の頭をよく焼きます。
②柊の枝を鰯の頭に刺します。
エラから目に向かって刺します。鬼の目を突く意味があります。
③家の玄関、門口、軒先などに飾ります。
つったり、ひっかけたり、くくりつけたり。
お家に合った方法で飾ってください。
我が家の地域は、柊の枝と豆がらが一緒に販売されています。豆がらとは、豆をとった後の大豆の枝です。
鬼は、豆がらを焼いたときの弾ける音を嫌ったとされます。豆がらは、音の魔除けとして飾ります。
節分の柊鰯の飾り方
この手の飾りは、地域によっていろいろな方法があるのだろうと思っていました。さらに、我が家の地域の飾り方が、全国的に普通という自信は全くないので、柊鰯の飾り方について調べてみました。
やはり、柊鰯を飾る日や取りはずす日は、地域によって異なりました。
調べてみるといろいろなバージョンがありました!
・節分の日に飾って翌日はずす
・節分の日に飾って二月いっぱい飾る
・節分の日から一年間飾る
・小正月(1月15日)の翌日に飾って節分の日にはずす
柊鰯の風習がある地域ならば、ご近所で柊鰯を飾っているご家庭に地域のやり方を聞くと安心でしょう。
我が家の地域は、節分の日に飾って翌日はずします。
柊鰯を長い間飾っておく地域に驚きました。腐らないのですね。冬場にカラカラに乾燥するのでしょう。
はずしたあとの柊鰯の片付け方法もさまざまでした。
・どんと焼きで燃やす
・玄関先に埋める
・灰になるまで焼く
・灰にして玄関先に盛る
・塩で清めて、半紙に包んで捨てる
灰を玄関先に盛るには衝撃的でした。風で飛んで行ってなくなるのでしょうか。
我が家では、紙に包んで捨てています。他の片付け方を知ると、我が家はあっさりとしすぎていたように感じます(焦)
これからは塩で清めて、柊鰯に感謝の意を表したいと思います。
柊鰯のまとめ
柊鰯は、お正月のしめ縄や門松などの飾りに比べると、ずいぶん生々しくて、呪術的な飾りに感じます。それほど昔の人々は、病気や災いをもたらすとされる、邪気や鬼が怖かったのでしょうね。
我が家の節分の献立は、恵方巻に鰯です。
もちろん柊鰯に使った頭以外の部分をいただきます♪
お飾りを作るついでにお料理をするのか、お料理ついでにお飾りを作るのか、よくわからなくなっています(苦笑)
もし柊の枝が手に入って、鰯の頭に枝を刺すことに抵抗がなければ、伝統のある柊鰯にぜひ挑戦してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました◎