こんにちは!ふきよせです。
8月をすぎると、ニュースで正倉院展(しょうそういんてん)について報じられるようになります。
「今年の正倉院展の日程は…」
「正倉院展に初出展されるのは…」
さらっと報じられるので、「正倉院展ってなんだろう?」と思うかもしれません。
もし日本の歴史や美術に興味があるのなら、ぜひ一度はご覧いただきたい展覧会が、正倉院展。
私が毎年楽しみにしている、1番好きな展覧会でもあります。
正倉院展の日程や会場はもちろん、正倉院とは何か、どんな展覧会なのかをご紹介します。
目次
正倉院展の日程と会場
正倉院展とは、年に1回秋に、奈良国立博物館で開催される展覧会です。
展覧会では、東大寺正倉院に納められていた宝物が展示されます。
ふだんは非公開になっている、宮内庁管轄の歴史ある貴重な宝物です。
短い会期にもかかわらず、全国から毎年20万人以上もの人が訪れるのだとか!
海外からも注目されている、大人気の展覧会なんです。
会期 10月27日(土)~11月12日(月) 全17日 ※2018年
会場 奈良国立博物館 東新館・西新館
詳細な地図や周辺情報は、こちら→【楽天たびノート】
休館日 会期中無休
開館時間 9:00~18:00
10/28・29・11/3・4/・5・10・11・12は20:00まで
観覧料金 当日一般 1,100円
当日高大学生 700円
当日小中学生 400円
詳しい料金についてはこちら→
正倉院とは?
正倉院の歴史
そもそも、正倉院とはなんでしょう?
1度は歴史の教科書で、勉強したことがあるはずですが、忘れちゃっているかもしれません。
正倉院とは、奈良時代に建てられた東大寺の大型の倉で、宝物を納めていた宝庫です。
校倉造(あぜくらづくり)の高床式倉庫として有名です。(思い出してきましたか?^^)
現在は、ユネスコの世界遺産に登録されていて、宮内庁が管轄する建物になっています。
もともと正倉とは、「正税を納める倉」という意味で、各地から集められた品を納める倉のことでした。
大きなお寺にも、寺領から納められた品や宝物を収蔵する正倉があり、いくつもの正倉が立ち並ぶ一角を正倉院といいました。
長い歴史のなかで、数々の危機を乗り越え、奇跡的に残ったのが、東大寺正倉院内の1棟。
この1棟を、現在では正倉院と呼んでいます。
正倉院の場所
正倉院は、現在でも東大寺敷地内にあり、奈良国立博物館から歩いて行ける距離です。
塀に囲まれていますが、近くまで行って外観を見ることができます。
正倉院展開催期間は、公開日時が延長されますから、この機にぜひご覧になってみてください。
実施日時 月曜から金曜まで 10:00~15:00
実施しない日 土日祝日
12/28~1/4
特別な行事の日
料金 無料、手続き不要
※正倉院展開催期間は会期中無休、10:00~16:00
正倉院の宝物が展示されるのはなぜ?
正倉院展のはじまり
正倉院は、天皇陛下の許可がないと開けることができません。(勅封倉といいます)
現在、宝物は、昭和期に建てられた新しい宝庫に移されて、管理されています。
新しい宝庫も勅封倉で、毎年正倉院展に合わせた秋に開封され、点検調査が行われています。
宝物は、明治から昭和にかけて、宝物の虫干し(曝涼といいます)のときに、限られた人々だけが見ることを許されていました。
ときには、外国から来た高官に見せるために、開封されたこともあるのだとか。
1946年以降、曝涼に合わせて、一般公開されるようになりました。
虫干しがきっかけとは、意外かもしれませんね^^
正倉院の宝物
正倉院の宝物は、なんと約9000点!
ほとんどのものが8世紀の遺品です。
種類は、書巻、文房具、調度品、楽器、仏教関係品、行事用具、武器、食器、服飾品、など、多岐にわたります。
金属、陶芸、染色、木工、漆、ガラスなど、美術工芸すべての分野の素材が揃います。
また、当時の日本は外交も行っていたため、中国、インド、イラン、ギリシャ、ローマ、エジプトの、シルクロードを渡ってきた品がたくさんあります。
すごいのは、これらすべてが出土品ではないということ。
ほとんど倉を開けなかったこともあり、とても保存状態が良いんです。
正倉院展で展示される宝物は、この膨大な数の中から、約70点!
何十年に1回しかお披露目されない品も、少なくありません!!
展示される宝物
毎年8月になると、その年に展示される宝物が発表されます。
リピーターさんなら、お目当ての品が出されるか、初お披露目の品はどれか、気になることでしょう。
目玉となる宝物は、メディアで大々的に紹介されます。
そうそう、
展覧会では、宝物は大きな展示ケースにポツっと展示されていたりします。
細部を見ようとすると、ケースのガラスに鼻がくっついてしまうことも。汗
単眼鏡か双眼鏡を持っていくことをおすすめします。
正倉院展のまとめ
私はご縁があって、正倉院の下をくぐらせてもらったことがあります。
本当に大きくて力強く、圧倒される建物でした。
長い年月、さまざまな戦禍を乗り越えて残ってきた宝物を見ると、1200年以上前に宝物を作った人、使った人、守ってきた人々がいることを想像します。
畏敬の念をいだかずにはいられません。
つい、手を合わせたくなってしまいますw
今年は私の大好きな緑瑠璃十二曲長坏(ガラスの盃)が出陳されるとか!
楽しみです~♪
時期が合えば、紅葉も楽しむことができます。
秋のお出かけに、古都奈良で行われる正倉院展、ぜひご検討くださいね^^
最後までお読みいただきありがとうございました◎