こんにちは!ふきよせです。
四十九日、一周忌、お盆などの法要を、お家で行うこともありますよね。
お寺での法要なら、お寺の方々がお茶出しや食事の準備を手伝ってくださいますから
すっかりお任せできて安心ですが、自宅での法事となると、話は違います。
ご僧侶に失礼があってはいけませんし、縁者の皆さんにも恥をかかせるわけにはいきません。
こういう時に、家を取り仕切るおばあちゃんがいるような、昔ながらのしきたりを守っているお宅なら問題ないでしょうけれど、昨今の核家族化がすすんだ家庭では、しきたりもなにもなく・・・
わが家でも、取り仕切るはずの義母から「わからないよ~教えて~」とメールが送られてきました。
自宅での法事のお茶出しマナーについて、ご紹介します。
私が直接、和菓子屋さんや茶道の先輩に教わった方法です。
地域や宗派の違いがあるとは思いますが、1つの参考にしてもらえたら嬉しいです。
目次
家での法事のお茶出しマナー
お茶を出すタイミング
わが家の法事では、お茶を出すのは2回。
縁者の皆さん(ここからはお客様としますね)もお坊さんも、それぞれ到着された時と、お経の後です。
宗派によっては法要の時間が長いので、お経の途中でお茶を出して、休憩をはさむ場合もあるそうです。
わが家は浄土真宗で、そんなに長くなく、お経の途中の休憩はありません。
- お客様の場合
お客様が到着されたら、法事の会場となる和室へお通しします。
座られた方へ、順番にお茶をお出しします。わが家では、この時は、お菓子は出していません。
- お坊さんの場合
お坊さんは、お客様とは別の、控室へお通しします。
身なりを整え、準備をされるためです。お通ししたら、すぐにお茶とお菓子をお出しします。
お経が終ったら、まずはお坊さんにお茶とお菓子をお出しします。
そのあと、前に座っているお客様から順番に、お茶とお菓子をお出しします。
この時は、お坊さんとお客様は同じお菓子を用意しています。
用意する物:お客様用
- 急須
- お茶の葉
- 茶碗(お客様用)
- 茶托(お客様用)
- 菓子盆(お客様用:器でも可)
人数が多ければ、とにかくお茶をどんどん用意しなければなりません。
こういう時に、大きな急須は大活躍します。
お家での法事が多くなりそうなら、1つ持っていても損はありません。
お茶の葉は、きちんと計る余裕がありませんし、
急須を洗う時間もないので、どんどん入れ替えられるティーバッグが便利です。
さらに欲をいうと、ティーバッグ1袋に3~5人前のお茶の葉が入っている商品がいいです。
絶対に必要なのが、茶托。
茶托があれば、そのまま畳(床)に出すことができます。
直接熱い茶碗を持つこともないので、安全面からも必要です。
法事用はシンプルな木製がいいです↓
お客様用のお菓子は、一人ずつのお皿を用意すると大変なので、菓子盆や大きめの菓子器に盛り合わせ、各自にとってもらうようにしています。
お坊さんだけ、お一人分の菓子皿です。
お茶の出し方
- ふすまを開けるまえに、正座をして、お茶をのせたお盆を床に置き、ふすまを開けます。
- 座ったままお盆を部屋の中に入れます。
- 正座のまま、手をつき(グーの状態で)、ひざを滑らせるようにして部屋に入ります。
- お盆を持って立ち上がり、お客様のななめ前に行きます。
- お盆を持ったまま正座し、お盆を床に置いて、茶托ごとお茶碗を両手で持ちます。
- お客様にお茶を出します。
本来は、お客様の右側にお出しするのですが、部屋の状態によっては難しいこともあるでしょう。
臨機応変にしてください。
「どうぞ」と一声かけると、場が和みますよ。
笑顔も忘れずに^^
法事のお茶出しお坊さんに出すときは?
用意する物:お坊さん用
お坊さんにお茶を出すときは、お客様よりも格が高くなるような道具を用意します。
- 蓋つき茶碗
- 茶托
- お菓子器
- 懐紙(半紙でも代用可)
- おしぼり
- お運び用のお盆
お茶碗は蓋つきです。
こんな感じ↓
お客様にも蓋つきで出してもいいんですが、みんなに蓋つきだとなかなか大変ですし、
ご僧侶と同じ格に感じられてしまうことから、わが家ではお坊さんだけに蓋つきにしています。
お菓子には、懐紙を敷きます。
懐紙は通常より大きなサイズを使うのですが、通常サイズでも大丈夫です。
懐紙の折り方は、輪が手前になるように折ります。(出すときは、お坊さん側が輪)
慶事と弔事で、折り目をずらす方向が違うので、注意してください。
弔事用の折り方
上になる紙が左下がりになります↓
おしぼりをお出しすると、よろこばれます。
わが家では、白いキレイなおしぼりを、お坊さん用に用意しています。
お茶の出し方
お盆にお茶、お菓子、おしぼりをのせ、運びます。
お坊さんの右側から(場合によっては斜め前から)、はじめにお菓子を左側へ出し、次に茶托ごとお茶を右側へ出します。
このとき、お盆のまま出しません。
でも、以前、お手伝いに行った真冬の寒い時の法事で、畳に絨毯が敷いてあってw
布の上茶碗に出すと不安定になって危なそうだったので、正直に「絨毯が敷いてありますので、このままで失礼いたします」と言って、そのまま出させてもらいました。
お坊さんも「ハイハイ」って快く受け入れてくれました。よかったです(;・∀・)
法事におすすめのお茶菓子
これまでの説明をまとめると、我が家の場合は、
- お坊さんへのお菓子・・・到着時とお経後の2回
- お客様へのお菓子は・・・お経後の1回
となります。
到着時にお坊さんに出すお菓子
お坊さんの到着時にお出しするお菓子は、お饅頭か最中を選んでいます。
お饅頭はこんな感じの↓
【オンライン限定】志ほ万
とらやの最中は立派なので、重宝しています↓
茶白最中
お菓子を食べないご僧侶も多いです。
時間がなかったり、前の法事でいただいてお腹がいっぱいだったり、甘い物が苦手だったり。
まぁ、理由はいろいろあるでしょう。
ですから、食べない時にサッと持ち帰ることができるように、持ち運びがしやすいお菓子を選んでいます。
- ベタベタしない
- 形が崩れにくい
- 腐りにくい
という点が、選ぶポイントです(`・ω・´)
あと、お饅頭と最中は、黒文字(楊枝)が必要ないので、どんな人でも食べやすいんです。
お経の後のお菓子
お経後にお坊さんとお客様にお出しするお菓子は、一口大の小さなお菓子を選んでいます。
お坊さんがお話しをしてくださるので、あんまりもぐもぐ食べるのもちょっとね・・・
と思って、ササッと食べられる小さなお菓子に落ち着きました。
最近は自分の懐紙を持ってこられるお客様も少なくなったので、懐紙が必要ではない、1つずつ個装されたお菓子を選ぶようにしています。
こんな感じのお菓子です↓
薄小倉
法事のお茶出しマナーのまとめ
お家での法事って、何度か体験していると、なんとなく流れがわかってきます。
和室ではなくリビングで行う家もあるでしょうし、こじんまり行う家もあるでしょう。
今回ご紹介したマナーが「絶対!」なわけではなく、少しずつ体験しながら「我が家流」を作っていけばいいと思います。
おもてなしの気持ちを込めて、丁寧な所作を心がけていれば、きっとご僧侶もお客様もよろこんでくださいますよ。
法事の準備は大変だと思いますが、無理をしすぎない範囲で行ってくださいね^^
最後までお読みいただきありがとうございました◎